完璧人間サマは私に夢中。
「ひゃっ!」
マサ先パイに抱きつかれた。
正面から。
「ちょっと我慢してね〜…。」
ぼそっと耳元で囁かれる。
きっと近くにいる凛ちゃんにも聞こえてない、それくらい小さな声量。
「マサ?何してるの?」
すぐにこっちに来てべりっとマサ先パイを引き剥がしてくれるレオ先パイ。
「兎羽、大丈夫?」
ぺたぺたと触って確認してくるレオ先パイこそ頭大丈夫ですかって思う。
さすがに言わないけど。
「マサ。兎羽に変なことしないで。」
「ひゅ〜、レオどーしたんだよ。
いっつも女どころか人に興味示さねーのに。」
「兎羽は俺の運命の人だからいいんだ。」
「「…は?」」
凛ちゃんとマサ先パイがハモった。
私は既にこの人のこと理解できないからもう驚かない。
運命の人?
知らないよ、そんなの。