COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―


楓が、私のことを好き…?

いつから?

様々な疑問が湧いて出てくる。


そして浮かぶ、ひとつの可能性。
それに気付くと、体中の血が騒ぐような感覚に襲われた。

荒くなる呼吸を必死で押さえながら、今までの記憶を必死で辿る。


もし…

最初からだったら?

もし、そうだったとしたら。
私は彼に何てことをしたんだろう。


”『僕を、有松さんだと思えばいい』”

どんな気持ちで彼はそれを言ったんだろう。

その小さな憶測は私の中をじわりじわりと広がり、全身を支配していく。

頭を真っ白にしてはまた一から彼との今までを振り返る。
色んな可能性を探しては、またそれを繰り返す。
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