COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

-desire.-


『…力、抜いてて』

そう耳元で囁いた声に私は小さく頷く。
どんどん激しくなる胸の鼓動が煩く私の中に響いた。

その違和感が徐々に強くなると、深く深くへと私を侵食していく。
初めて見る、少しだけ苦しげな彼の表情。

その頬にそっと触れると、彼の熱を帯びた瞳がこちらを見つめた。


静まり返った部屋の中、スプリングが軋む音と二人の息遣いだけが聞こえる。

現実から遠く遠く離れていくような不思議な感覚の中
幾度となく訪れるその波だけが、これが夢ではないということを知らせているようだった。

「基…、好き…っ」

触れ合う肌の感触、彼の息遣いを感じる度に、じわりと心が熱くなる。


『…煽らないで…、壊したくなる』

私の言葉に反応するように耳元へその唇を寄せると、彼がうわ言のように呟く。
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