彼はネガティブ妄想チェリーボーイ
グダグダな昼
休み時間。

荒木が俺の机の前の席に座る。
俺の口からつい愚痴がこぼれる。

「荒木、俺もうやだ。」
「なんかあった?」
「もう恋愛とか嫌になった。」

どうせ発言が子どもなんだろう。
荒木は何も言わない。

「沙和が何考えてるのか分からない。分からなくて悩むのが嫌になった。」

情けない発言。
机に伏せる。

「お前、昨日ちゃんと寝たか?」
「・・・寝てない。」

荒木がため息を吐く。

「明日大丈夫かよ。」

明日は商業高校との試合だ。

メンタルがグダグダに弱っている。
肩も痛いし、恋愛も上手くいってないし。

唯一、テストだけは平均89点とまあまあの出来だった。

勉強はちゃんとやった分だけ応えてくれる。

「何があったのかは分からないけど、今日はちゃんと寝ろよ。」
「やだなー、明日の試合。投げたくない。」
「やる気なくすようなこと言うなよ。」

本当だ。
頭の中がダメになっている。

肩の痛みも相当ネガティブな力を与えてくる。
どうせこんな状態で投げたって明日はダメだ。
さっさと負けてしまいたい。

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