その少女は夢を見る


土方「こいつが最初に名指ししたのは俺だ、それなら争うこともないだろ。」



『弄る目的なんですが。』



沖田「それを断ったのは土方さんじゃないですか。なら僕が良いと思いますよ?」



『弄られる目的にしかならない気が。』



斎藤「それを拒んだだろう、だから俺が良いと言っている。」



『何か斎藤様が一番いい選択な気がしてる。』



そう言うと、土方様と沖田様に睨まれる。



お前は口出すなって副音声聞こえますけどこれ僕のことな気が。



あれ。



斎藤「副長、本人もこう言っていますが。」



土方「元は俺を選んだだろうが。」



沖田「そもそもこの子拾って来たの僕なんですけど?」



『誰得だよ僕奪い合って誰得だよ。』



土方沖田斎藤「お前/君/あんたは黙ってろ/て。」



『泣けと。』



まさかそこで息を揃えるなんて。



いや確かに空気読めない発言な自覚はあるんですけど。



神羅〈もう交代ばんこで暫く体験してからで良いんじゃないのー?〉



『…それだ。』



そう言うと、三人がこっちを見る。



『三人を交代で体験…って手はありますか?それで、その上でまた話しません?お互い微妙だなー、とか相性良いなー、とかありそうですし。』



神もたまにはやるな。



神羅〈伊達に神様やってないからねー。こういうやり取りも見てきたしー。〉



やっぱり腐っても神か。



神羅〈今くらい褒めよ??〉



神と話をしていると、三人は少し考えた後答えを出す。



土方「それなら良いか。」



キタコレ。



沖田「まあそれなら仕方ない…か。」



斎藤「…同じく。」



何とか収束してくれたみたいでホッとしたよ、こんな争い早々…あったな…。



そう思うと何だか頭を抱えたくなってくる。



…前の世界では唯一の友人が桜とは言ったけど、血の繋がりはないけど…家族は沢山居たんだ。



…まあ、他校の先輩達を兄と言ったりしていただけだけどね。



僕の家庭環境を知っていたから…そうしてくれただけ。



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