一途な執事と甘いティータイム



「あー、やっと菓乃ちゃん出てくれた」



「一体なんの用?私、忙しいんだけど」




嘘だ。



でも、何か理由をつけてさっさと話を終わらせたい。




「もう、相変わらず俺には冷たいなぁ、菓乃ちゃんは」




そう、そういうところが嫌いなの。

チャラいところとか、変に甘い声を出してくるところとか。




「あのね、菓乃ちゃんをお誘いしようと思って電話したんだ」



「いやだ」



「まだ俺、何も言ってないんだけど」



「うん、いやだ」



「ちょっと話聞く前から酷くない?」




そんな事言われても大河からのお誘いなんて嫌な予感しかしないんだもん。



< 221 / 267 >

この作品をシェア

pagetop