一途な執事と甘いティータイム
「そんなことできるの?」
「俺をなめんなよ」
私の夢を実現できるんだ。
嬉しすぎて、明日が楽しみで仕方がない。
早く明日にならないかとまだ日も暮れていないのにそわそわしてしまう。
「ありがとう、有嶋っ!」
「呼び方ちげーよ」
「あぁ……ありがとう、悠生」
この呼び方にはなかなかなれない。
今日言われて、すぐに変えろというのは難しい。
「間違えたからお仕置きな?」
「えっ、ちょっ……!」
びっくりした。
有嶋の顔が真正面から近づいてきて、唇を奪われてしまうのかと思った。
柔らかい悠生の唇が触れたのは、私の唇の少し左側。
そこだけじんわりと熱を持つ。
「あ、あと今日先帰った分──」
そう言って有嶋は、右側の同じところにまたキスを落とした。