月夜に笑った悪魔


「月城組の目的って言ったら、昔から変わらないわよ」


ふふっ、と笑う女性。


昔から変わらない、目的……?
首を傾げれば、女性はまた口を開いた。




「あなたはこれからクスリ漬けにされる可哀想な子だから教えてあげるわ。

うちの目的は……一条組を潰すこと。一条組は組長がいないから、若頭さえ叩けば終わる。もっとも簡単に若頭を叩く方法は何かといったら、一条組若頭が大切に思ってる女を捕まえることでしょ?

だから、あなたを捕まえたことによって一条組はうちに手出しができなくなって終わりね」



にこりと笑って、すごく楽しそうな顔。


それが、月城組の目的。




……バカだな。
私にはそこまでの価値はないのに。


私が捕まっても、一条組はとまるわけない。


私は……そこまでは大切に思われていないから。
芽依を優先するってことは、つまりそういうことだろう。


それになにより、暁は私への気持ちよりも月城組への復讐心のほうが強いに決まってる。


だから……私が助かる方法は、自分でどうにかするしかない。


結局は、信じられるのは自分だけ、というわけだ。

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