トルコキキョウ 〜奈月と流奈を繋ぐ花〜


「じゃぁ、まずはみんな1つずつ質問して行こう!!丸くなって丸くなって!!」

いきなり仕切り始めたのは班長の"みなみ"決して悪い子でもないけど、今私をこの場所に居たくないと思わせたことは事実……。

その、みなみの隣に座ると、みんな丸くなって座っている。

好きな人……か……。

私の好きな人……。


一瞬で浮かんできたのは聡の顔……

でも、それを打ち消すかのように……陽平までも。


「……ってば、お~い!!」

「んっ?」

気が付けば、みんなが私の方を見つめていてニヤニヤしている。

「え、なに?どうしたの?」

「だから~私からの質問だよ!好きな人はいますか?」

みなみが指をさしているのは紛れもなく私で、そのせいでみんな私を見つめている。

「えっ、なぜ私?」

そう笑って見せたが、みんな興味津々のようで早く答えろと言わんばかりで。

「奈月~早く」

せかしてきた美香を今日ばかりは心底嫌いになりそうになった。

「いるよ」

そう小さく呟くと「はいっ!!次~!!」とみなみは、質問する順番を私にふってきた。

なるほど、そうゆうゲームね……

そう思いながら「じゃ、美香っに質問!!好きな人は同じクラスですか?」と、質問を投げかけた。


私は美香に質問をしておきながら、考えていた……。


自分の好きな人は一体誰なのであろうって……。

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