愛は惜しみなく与う②
「なんか久しぶりやな、こういうの」
「まぁ、無いにこしたことはないけど」
路地は静かだ
男5人があたし達の入った路地に走り込んでくる。
泉は見覚えあるようで、あ…と気の抜けた声を出した
え、何その反応
「ん?黒蛇?」
泉をチラリと見たところで、後ろから拳が飛ぶ
うわ!びびった!
頭を抱えてしゃがむ
そんな急に何も言わず殴りかかる?!
泉は舌打をしてあたしの身体を起こす
「ちょ、誰!」
「他県のやつ」
は?他県?!
「久しぶりに見てみたら女連れだとはな。弱点連れて歩いて、ずいぶん余裕だな」
カッチーン
「誰が弱点じゃ!!」
さっきの避けたのまぐれちゃう!じ!つ!りょ!く!!!
な、なんだよ。気の強い女だな。と少しタジタジする男
「気が強いんちゃうねん。普通に強いねん」
はぁ他県の奴らにも絡まれるんやな、泉
「今日はお前をボコりにきたんじゃない!」
え?嘘やろ?さっき殴りかかってきたやん
頭にハテナを浮かべていると、ペラペラ喋る男を泉は殴り飛ばした