【放浪恋愛】まりなの日記

【アタシが全部稼ぐから…】

5月15日・晴れ

アタシは、あいつの収入なんぞ最初からアテにはでけんけん、安月給で少ない分をアタシが稼いではると言うのを、義母は理解してくれへんので、ホンマにつらいねん…

アタシは、鳴門競艇場の近くにあるパチンコ屋さんと撫養町内にあるローソンをかけもちでバイトをして、不足分を補うために必死になって働いていました。

それでもなお足りない分は、ポカリスウェットスタジアムで開催される地元のJリーグチームのホームゲームの日に試合開始前とハーフタイムの時にスタンドでサンドイッチの売り子をしたり、イベントのコンパニオンなどをして稼いでいた…

それでもまだ足りひんけん、以前お世話になっていた徳島市新立町にあるソープ店や高松のデリヘル店などでおカネを稼いでいた…

夫婦共稼ぎをせえへんかったら、結婚生活を続けて行くことはできない状況下に置かれてはるので、夫婦関係が長続きできるかどうかの心配事の方が大きい…

試しに、あいつの年収を計算をしてみたところ、どんなに計算しても年収300万円には届いてへん…

…と言うよりも、あいつは自分の仕事にほこりを持てないロクデナシだから、ずっとお給料は低いままだと思ってはるけん、アタシがバイトをしておカネを稼いで不足分を補うより他にはないと思ってはります。

アタシのオカンとオトンの世代の若者たち(だいたい昭和40年代頃、アタシが生まれた時分)の結婚が盛んに進んでいたわけは、男性の収入面が昇給で、終身雇用の正社員で、安定した年金があったけん、結婚が盛んに進んでいた…

せやけど、今の世代の若者は非正規雇用で低賃金の上に増税負担などが重いけん、理想の結婚なんて無理に決まってはるわ…

女性の社会進出が活発化していることも背景にあると思うので、結婚しようかどうしようかをためらっていたことで婚期が遅れてしまうこともあると思う…

そしてもうひとつは、結婚しても引き続き自分の親元で…あるいは、家を出て相手方の家で相手方のおやきょうだいと同居する傾向があるので、ふたりだけのスイートホームが持てない…

他にもまだあったわ…

アタシが19の時にテレビで放映されていたドラマ『ずっとあなたが好きだった』(TBSテレビ・賀来千香子と布施博主演のドラマ)のマザコン野郎のせいでお見合いをすること自体がガンだと感じるようになったわ…

あと、世界幸福度ランキングで日本は先進国でドゲ(最下位)…ううん、世界全体でドゲやから、そなな日本で結婚に対する希望なんて全くないと思ってはる…

どんなに書き殴っても、アタシのいらだちはますます高まるばかりできりがないわ…

話を戻すけど、アタシは『あいつと結婚なんぞするのじゃなかったわ。』と後悔してはるけん、近いうちに離婚調停を起こすつもりでいます。
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