【放浪恋愛】まりなの日記

【バイト先に押し掛けてこないでよ!!】

1月18日・くもり

カレの素性(そじょう)を知ってしまったアタシは、カレに対するイコンをさらに高めていました。

この時、アタシの乳房(むね)に負った傷は、より深くなっていて、今もなおひどく痛み続けていた…

更にその上また、カレの親戚の家は資産家であったことは事実やったけど、親族が美祢郡(みねぐん)にある豪華リゾート施設と周辺のレジャーランドの投資に大失敗をして、多額の負債を抱えていたこともあからさまになったけん、アタシはカレに対してより激しいうらみをつのらせていた…

それと同時に、アタシは強い危機感をつのらせていた…

この日の午後のことであった…

アタシは、かけうどんとネギトロ丼の小盛りで昼ごはんを食べて一息ついて、店の外にあるキツエンコーナーでメンソールをくゆらせていた…

この時に、Cさんがアタシに言いにくい声で『お客様が来ているのだけどぉ…』と言ってきた…

アタシはCさんに『アタシはいないと言っておいて!!』と言い返したけど、Cさんは『お客様が居すわってしまった…まりなさんに会うまでは帰らないって、イコジになっているのよ…助けてぇよぉ…』」と泣きそうな声で言い返されしまった…

なんなんねん一体もう…

なんでアタシが、事務所に居座っている男のオウタイをせないかんねん…

アタシが事務所へ行った時であった…

事務所にいたのは、広島のデリヘル店の店長さんやった…

店長さんはアタシに『カレに代わって、あんたが400万円分の代金を払ってくれ!!』と言ってきたけん、アタシはブチ切れてもうた…

「あのね!!アタシはたくみとの関係はとっくに壊れてしもたんよ!!アタシに何を言うても、ムダなものはムダなのよ!!アタシにカレが滞納した数千万円分のデリヘルの料金を払えと言うてはるけど、払えないもんは払えんねん!!帰ってくれるかしら!!」
「そうは言ってもや、あんたのカレが未払い分をたーんと作ってもうたから、女のコに支払うお給料に困ってはるんだよぉ…頼んますから、未払い分の数千万円分をはらってツカーサイな(くださいな)。」
「払ってツカーサイなって…あんたそななくそたわけたことを言うためにうちの職場に押しかけてきたのかしら!?」
「まりなさん、この通りです…未払い分だけを払って下さればええだけやけん…この通り…たのむねん…」

店長さんはこう言うたあと、オイオイオイオイオイオイ泣きながらこう言うた…

「それがなかったら、女の子たちにお給料が払えなくなるのだよぅ…店に在籍している女の子たちはみな人妻さんなんだよ…ちいちゃい子を抱えてはるおかあさま方や、ダンナが無職の奥様方や、離婚後にダンナが養育費を払わんけん、養育費がもらえんなったおかあさま方などの気持ちが…まりなさんには分からんのやね…人でなし!!魔女!!」
「やかましいわね!!大の男がメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソ…メソメソ泣いてあわれみを乞えば、アタシが払うとおもとんかしら!!アタシは思い切りキレてはるのよ!!忙しい時間帯に元カレのカネの不始末のことで事務所に居座らんといてくれるかしら!!これ以上居座るようであれば、アタシの知人の知人の知人の弁護士(ヤクザだけどね)にあんたのことチクるけん!!覚悟しておきなさい!!」

アタシはこの後、デリヘル店の店長さんをボコボコにどついたあと、チューボーのうらにに置いている小麦粉を全身にぶっかけてよごしたった…

何なのよ…

アタシに一体どうしてほしいと言うのかしら!?

もう、うんざりだわ!!

アタシはこの時、カレへの怒りをさらに高めていた…
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