【放浪恋愛】まりなの日記

【かあさん、ショウカイするよ…ぼくの花嫁になるまりなさん…】

10月18日・晴れ

アタシとカレは、カレの出身地・飛騨の高山へ特急列車に乗って行きました。

この日は、カレのいとこの挙式披露宴が高山駅前にあるワシントンホテルで執り行われる日でありました。

カレの両親が挙式披露宴に出席をすることになってはるけん、カレはこの時を見計らってアタシを連れて高山行こうと考えていました。

披露宴が始まる時間までの間、アタシはカレと一緒に腕を組んで、高山市内を散策していた…

飛騨の小京都・高山の陣屋跡がある古い町並みをゆっくりと散策して、ふたりの時間を過ごしていた…

披露宴の時間が近づいてきたので、ふたりは急ぎ足でワシントンホテルへ向かいました。

ワシントンホテルに着いた時、時計のはりは正午に10分前であった…

この時、エントランスのカフェテリアでは、新郎新婦の友人知人のみなさまが集まっていて、お茶をのみながら楽しいひとときを過ごしていた…

なごやかな雰囲気の中、アタシとカレはカフェテリアの空いている席に座って、注文したブレンドコーヒーをのみながら、カレの両親と面会する時を待っていた…

カレの両親は、親族紹介が終わった時にエントランスのカフェテリアにやって来た…

この時にカレは、むじゃきな表情で両親にアタシを紹介していた…

「かあさん、とうさん…紹介するよ…ぼくの花嫁さんになる曽野まりなさんです。」

カレは、両親と兄夫婦にアタシを紹介したけれど、カレの家族はアタシの顔を見るなりおどろいていた…

そりゃ、そうやわ…

事前に何の予告もなしに、ふらりと帰郷したけん、カレの両親はひどく動揺をしてはったと思うねん…

そういうことで、アタシはカレとこのまま同棲生活を続けていいものだろうかと思ってはったけん、気持ちがひどく動揺していました。
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