【放浪恋愛】まりなの日記

【ひとりになっても、生きてゆくもん…】

11月10日・晴れ

アタシは、高校時代の友人からの紹介で志度(さぬき市)にあるタダノ(鋼板メーカー)の製造工場に再就職して、ひとりで生きて行くおカネを稼ぐために働いていました。

他にいい条件の部屋が見つかるまでの間は友人が暮らしているアパートで借り暮らしをすることにしました。

アタシは、友人が寝ている間に出掛ける支度をして、歩いてことでん屋島駅まで行って、そこから志度線の電車に乗ってことでん志度駅まで行きました。

電車から降りたあとは、駅から歩いて工場へ向かっていました。

朝の8時半にタイムカードを押して、作業着に着替えて5分前にみんなが集まっている作業場へ行きました。

みんながそろったあと、朝礼が行われていました。

現場責任者からの伝達のあと、今日の作業の目標を発表して、ラジオ体操をする…

朝礼が終わったら『よろしくお願いいたします。』のあいさつで1日の仕事が始まります。

それからは、夕方の5時までは与えられた仕事をこなして、終礼を経て『おつかれさまでした。』のあとは、また電車に乗って仮住まいのアパートへ帰ります。

アタシがアパートと職場だけの往復の暮らしをしているのに対して、友人は大学に行って華の女子大生ライフをマンキツしている…

友人が大学でどのようにして過ごしていたのかについてはよくわからない…

アタシが仕事を終えて、アパートに帰ってくる時間帯はいつもひとりであった…

友人は、いつも終電の時間帯に帰って来るので、アタシはその間まちぼうけになっていた…

アタシも…

大学に行きたかったな…

アタシは、華の女子大生ライフをマンキツしている友人のことがうらやましく思っていた…
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