きみはハリネズミ
*
『何もしないで』
慌てて掴んだ茅ヶ崎くんの袖口にシワが寄る。
低く発した声に茅ヶ崎くんは一瞬だけ迷いを見せた。
『波風立てたくないの』
『…それでいいの?』
茅ヶ崎くんの髪が風に揺れた。
真っ直ぐに私を見つめる目を、私はまだ見れない。
『いいの』
どうか。
どうか君が、
私の心に気付きませんように。
私はただそれだけを祈った。
*
『何もしないで』
慌てて掴んだ茅ヶ崎くんの袖口にシワが寄る。
低く発した声に茅ヶ崎くんは一瞬だけ迷いを見せた。
『波風立てたくないの』
『…それでいいの?』
茅ヶ崎くんの髪が風に揺れた。
真っ直ぐに私を見つめる目を、私はまだ見れない。
『いいの』
どうか。
どうか君が、
私の心に気付きませんように。
私はただそれだけを祈った。
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