桜が散る頃君はいない

〜千花〜

目が覚めたら、お母さんとお父さんがいた。

「ここ…どこ?」

「千花…!ごめんね…お母さん…あなたのこと守れなくて…。」

「え、何言って…」

お母さんの悲しんでる所に、手を伸ばしたら、やっぱり、咲いてた。

「千花ね、花咲病なんだって…。余命宣告されたの。」

「余命?私、死ぬの?」

「持って2ヶ月…ごめんなさい…!」

ああ。私、死ぬんだ。

2ヶ月後には、もう、なにも見えなくなるんだ。

どんな人が亡くなって

どんな人が生まれて

どんな人が恋をして

どんな人が結ばれるのか。

何もわからなくなるんだ。

柊にも会えないんだ。

そう考えてしまうと、どうしても涙は拭ききれないよ…!
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