クールなオオカミの過剰な溺愛



「ちーさ!
何寝ようとしてんの、先生に注意されるよ?」


誰かに肩を叩かれたことで完全に眠気が飛び、勢いよく上体を起こす。



「わっ、びっくりした…って顔!
顔がはしたないよ千紗!」

「凛花…おはよう」


目をこすりながら私に声をかけている人物をはっきりと視界に捉える。

アイシャドウにマスカラ、アイラインを引いておまけに茶色のカラコンもつけているバッチリメイクの彼女は津山(つやま) 凛花(りんか)


もちろん眉毛も整っているし、ピンクのグロスだって塗っている。

さらに彼女の身長は驚異の175センチ越え。
私だって160後半はあるのだが、それでも身長差は大きい。


とにかく凛花は綺麗で背も高いため、モデルのスカウトもされるほどの容姿だ。


ただ本人はオタク活動に忙しいらしく、メディアに出ることに一切興味を示さない子である。

< 29 / 300 >

この作品をシェア

pagetop