クールなオオカミの過剰な溺愛



けれど本当に不思議な縁。

まさかあの日がきっかけとなり、あの金髪で不良だった煌哉がよく私の家を出入りするようになるだなんて。


黒髪にピアスを外し、制服をきちんと来こなした煌哉を初めて見た時はお母さんも驚いていた。

『誰だあのイケメンは』って。
確かに煌哉の顔は整っていてかっこいい。

切れ長でくっきりとした二重の目は周りにクールな印象を持たせていた。


実際に学校でみんなと接している時はクールで素っ気ないのだけれど。

そう、“学校では”。


「煌哉、お待たせ!
今日はいつもより早かったでしょ?」

「毎日これぐらいに準備してくれると嬉しいんだけどな」


青いリボンがかわいいと有名な制服を身に纏い、準備を済ませた私はリビングで待ってくれている彼の元へ行く。

実は私たち、同じ高校なのである。

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