太陽と月
陽介はそれだけ言うと、お休みと再び言って部屋に戻って行った。


私も真也さんから貰ったワンピースをハンガーにかけ、お昼に買ったスエットに着替えて、1人だと大きすぎるベットに潜った。



今日の事を思い出してみる。


突然、真也さんが現れて私を拾ってくれた。


ママと過去を捨てろと言われ、


強く美しく誇りを持って生きていく事を約束した。


そこから、陽介に出会って


大人になったら、捨てた筈のママを探す約束をした。


それから、河口さんに少しだけ武道を習い、マリ子さんと料理をした。


それから……それから…


そこで、私は眠りについた。










真っ暗な部屋の中私は1人でいた。
そこには音も光もなくただただ漆黒の闇が広がるだけ。



『…莉愛…』


誰かが私を呼ぶ。


莉愛…?

莉愛って誰?


声の方を見ると、ふわふわの髪の毛をした綺麗な女の人が手を差し伸べていた。


ママ…?


微かな記憶の中のママはふわふわの髪の毛をしていて、いつも笑っていた気がする。


『…マッマ…!』


その手を取ろうと立ち上がった瞬間に足元を誰かに引っ張られた。


引っ張られて、まるでブロックホールの様な暗闇に引きずり込まれた。


助けて!


そう叫んだけど声が出なくてどんどん暗闇に引きずり込まれる。


私は声を出すことも無く、ただただ泣いた。


『…つ…椿!』


声と同時に一筋の光が差し込んだ。


光が差し込んだ方を見るも、光が反射してその声の持ち主の顔を見る事が出来なかった。








ガバッ!


『…ハァハァハァ…ゆめ…?』


そこで目が覚めた。


首にはビッチョリと汗をかいていて、頬には涙の跡がついていた。
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