女40歳、お嫁にもらってもらいます!
“ピンポーン。”

玄関の呼び鈴がなる。

もしかしてどちらかが来たのだろうか。

このまま出ない方が良いのだろうか。

私は慌ててインターホンで訪問者を確かめる。

「あれ?どうして?」

そこに映っていたのは、大野くんだった。

私はその事にホッとしながらも、慌てて玄関へ走って行った。

「係長、忘れ物を届けに来ました。」

大野くんのそんな声に私は恐る恐るドアを開けた。

「大野くん…。」

私は思いがけずに情けない声を出した。

さっきの顛末を知っている第三者の男。

「ありがとね、私は何を忘れたんだったかしら?」
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