女40歳、お嫁にもらってもらいます！

私はみんなを安心させるかのように、ニッコリと笑う。

「がんばりますよ。しっかりやり遂げるわよ。大丈夫ね、主任。」

緊張していた主任が、私にそっと目を合わせる。

「俺は全力を尽くしますよ。」

いつも穏やかな主任がガッツポーズでもしそうな様子だ。

「俺も…、俺もやります。やらせて下さい。」

大野くんが珍しく大きな声を出す。

「もちろん、西田も小島くんも頑張ってくれるわよね。このプロジェクトは今以上の力をみんなに出してもらわないとやり遂げられないわ。」

私はここぞとばかりに、みんなを煽る。

「そんなに大変なプロジェクトなんですか？」

小島くんは目を白黒させている。

「まあ、始まったらすぐに分かるから、肌で感じなさい。今日から残業は当たり前と思って頂戴ね。」