このお見合い、謹んでお断り申し上げます~旦那様はエリート御曹司~
デスクの引き出しから何かを取り出した彼。ぱちり、とまばたきをして差し出されたものを見ると、それは小さなワイヤレスイヤホンだった。花柄モチーフの可愛らしいデザインに、つい興味が惹かれる。
「これは…?」
「業界の人からの貰い物なんだけど俺には可愛すぎてね。渡す女性もいないし、貰ってくれないかと思って。」
「でも、いいんですか?ワイヤレスって高いですよね…?」
「いーのいーの、貰い物って言ったでしょ?クルージングの件とこどもぎんこうのお詫びだから。」
そう言われてしまったら、無碍に断ることも出来ない。
思わぬプレゼントに驚きながらも、おずおずと鞄にしまい込んだ私。「ありがとうございます。」
とお辞儀をすると、彼は笑ってひらひらと手を振った。
「また何か仕事があれば持ちかけて。対応するから。…今度プライベートでも時間作るから、ちゃんと親睦を深めようね。ディナーでもどう?」
「はい、ありがとうございます。…食事の件は、律さんに聞いてみないと…」
「んー、睨まれそうだねー。律には内緒にしとこうよ。」
「何言ってるんですか…!」