【短】恋の妖精に願い事
「ありがとう。カナト、ありがとう。」

私はたくさん泣いた。

くやしい。くやしい。

「カナト、私、宮下くんに思い伝えたいよ!」

伝えたい。

このままじゃ終わりたくない。

「振られていいの。その方がこの恋にけじめがついて後悔しなくて済む。私、後悔だけはしたくない!!」

ね?私、成長したでしょ?

『美嘉ちゃん成長したね。僕、そんな美嘉ちゃんが大好きだよ。』

「私もカナトが大好き!!」

あっ私、今最高の笑顔だったよね。

これからはずっと笑顔でいよう。

私はマフラーを持って学校の教室に向かった。

『僕も行くよ。』

「うん」

あれ?
いない。
教室にいないよ。

「どこにいっちゃったんだろ?」

カナトはニヤリと笑った。

『美嘉ちゃん、僕は妖精。だから魔法を使って特別に宮下くんをさがしてあげる!』

「ありがとう!さすが恋の妖精!」

『美嘉ちゃん、宮下くんは屋上にいるよ。』

屋上か!

よし!行こう☆

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