TRICK OR TREAT
「うわっ何?誠司君?」 玄関にいつもの耳付き黒パーカーを着て体育座りして膝に頭をつけて寝ている誠司がいた、周りには空になった缶ビールが5.6本転がっていた。

「誠司君」と梨沙子はしゃがみ込み揺する。

「うーン」と頭をあげると赤い太めのチョーカーに付いている大きめな金の鈴がチリンと鳴る。

「梨沙子」と引っ張って押し倒した。

「誠司君酒さい飲み過ぎ、あーあケーキが…」倒れた拍子に手に持っていた荷物が飛んでいった。

「梨沙子が悪いあんな写真撮られるから」とキスをし始める。


「うう〜ん」梨沙子はジタバタするがいっこうに動けない。



満足したのかやっと誠司は唇を離し起き上がり梨沙子を抱っこする。

「どうしたの?今日帰ってくる予定じゃなかったよね?」と誠司をキュッとする。
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