愛さずにはいられない
「ごめん。お待たせ。こっちにどうぞ。」
仁は奈央のもとへ来て、奈央をシャンプー台に案内した。
「今日は結婚式前最後のカットとトリートメントしよう。」
「いいよ。ただでさえ忙しいのに。私はいいから。」
遠慮する奈央の手をひいて仁はシャンプー台に座らせる。
「却下。」
そう言って仁は椅子を倒しシャンプーを始めた。

「奈央、俺さモチベーションが上がりまくってんだよ。」
「?」
目を閉じながら奈央は仁の話に耳を傾ける。
「確かに打ち合わせも入ってかなり忙しかったけどさ、でもアドレナリンが出まくってる感じ。わかる?」
「・・・」
「守るべきものができるってこんな気持ちなんだな。今ならなんだってできそうな気がするんだ。」
仁の声はワクワクしている子供の用だった。
「でも、私は体が心配。」
奈央の言葉に仁が優しく返事をする。
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