求愛一夜~次期社長とふたり暮らししています~
彼は社長の長子という血筋まで完璧。当然、バレンタインの季節には女子社員がこぞって色めき立つ。

私は表だって騒いだりはしないものの、最近は憧れの気持ちを抱き始めていた。
そんな彼と日付が変わろうとする時、熱く肌を重ねるだなんて。

情欲に濡れた瞳で見つめられても、どこか夢現だ。

都合のいい夢を見てるのかな。それでもいい……。

心まで繋がるように覆い被さる彼のうなじに手を回す。それが合図となったのか、肌を滑らせる指先に力が加わった。

意識が飛びかけるのは、もう何度目か分からない。深い愛を受け入れながら今に至るまでを思い返した――。



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