哀夢(育児編)
長女の話
 育児については、問題だらけだった。

 特に長女のときは大変だった。

 夜泣きをすれば、隣からお義母さんがとんでくる。そのストレスで、長女が泣きだすと、1番端の部屋まで連れていき、長女を抱いたまま、私も一緒になって泣いていた。

 そして、育児のことが、全くわからないわたしが、パニックにならないようにと、旦那さんに、【泣いたらこれをしてみよう!】みたいなマニュアルを書いてもらい、それらすべてをしてみることにしたり…。

 おむつを変える。ミルクをあげる。顔が赤ければ、服を1枚脱がせる。抱っこをしてゆらしてあげる。など、どれも初歩的なものだったが、初めての育児と、お義母さんからのプレッシャーで潰れそうだったわたしには、それだけがすがるものだった。

 しかし、ひと月を待たず、ギャン泣きする長女を預け、わたしは夜勤の旦那さんの仕事についていきだした。理由は明白だった。
 お義母さんが、孫と一緒にいたいらしく、旦那さんに提案したんだそうだ。
 わたしも、育児のストレスで潰れそうだったので、了承した。

 新米ママさんに朗報…なのかな?ハイハイをしない赤ちゃん、います!長女が6ヶ月くらいの頃、旦那さんと電話をしていた時のこと。プレイマットの上にいたはずの娘が…あれ?なんか近い。

 でも、全く普通に座っておもちゃを噛んで遊んでる。………?

 不思議に思いながら観察。すると、座ったまま、足を動かしておしりで移動中‼……ハイハイじゃないけど、移動したし……、とりあえず旦那さんに報告。旦那さんも笑いながら喜んでくれた。

 それからも、長女はハイハイすることなく、立つことを覚えた。 

 1才頃から、旦那さんが抱くと連れて行かれるのがわかったのか、旦那さんが抱くと、肩に噛み付くようになった。わたしはされたことがないのでわからないが、結構な力らしく、かなり痛かったらしい。

 1才半くらいの「ママ」を覚えたばかりの頃、お義母さんの家を覗いて、
「じゃあ、お姉ちゃん行ってくるね!」
と言って、バイバイと手を振ると、長女は気づかず、バイバイと手を振った。少し落胆して、その場を離れようとすると、後ろでお義母さんの声が聞こえた。
「今のママよ!」
と聞いたとたん、
「ママ〜」
と、ギャン泣きする長女。
 
 そこから、戻って抱きしめたい気持ちを押し殺して、旦那さんのトラックに乗り込んだ。
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