異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
「やめなさい、ローズ。メグはみたらしだんごの名手だぞ」

ジリン公爵の言葉はフォローになっていない。

「同じ席に付くのだから、思っていても言葉にするのは控えなさいね」

公爵夫人もよく分からない注意をした。メグミは接客もするので、これくらいの状況にめげることはない。

「すみません。ローズベル様。これも勉強のうちなのです。よりよい和菓子のために、こういう席ではどういった菓子が映えるのか、公爵様は教えてくださるおつもりなのでしょう。助かります」

本心も交えて言えば、ローズベルはむんっと唇を尖らせてその場は終了した。

テーブルで食事をする間は、きっちり無視してくれる。こういうはっきりした態度は心地よいくらいだ。
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