外国人とお見合いします!



その後、アレッサンドロさんを保健室に連れて行き、クラスメートの子と先生が謝り、ちょっとした事件になってしまった。

「今日は、本当にすみませんでした。怪我をさせてしまって……」

文化祭が終わり、屋上で夕日を眺めながら私はアレッサンドロさんに言う。楽しんでもらうつもりだったのに……。

「大丈夫ですよ。彼女も悪気があったわけではありませんし、僕はとても楽しい一日でしたし」

うつむく私にアレッサンドロさんはまた優しく頭を撫でる。ヤダ、また泣いちゃいそう……。アレッサンドロさんの腕には包帯が巻かれているのを知っているから。

「桜さんのお父さんは、よくご家族のことを会社でお話しするんです。桜さんの素敵な笑顔を見て、会ってみたいと思いました。会って話してみて、一緒にいて楽しい人だなって思いました」

アレッサンドロさんは私を見つめ、優しく微笑む。そんなことがあったんだ……。

「イタリアでは、カトリック教徒の人が多いため離婚はご法度なんです。でも、桜さんとなら素敵な家庭を築いていけそうな気がします。こんなにも優しい人なんですから……」
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