Goodbye, Love Junky!!
3号館2階。
夕日に包まれるその部屋は、俺の遊び場となっていた。
毎日この時間になると保健医は決まって姿を消す。
どこに行っているのかは知らないけれど、それは俺にとってはすごく都合のいいことだった。
俺、といえば語弊がある。厳密には俺たち、だ。
「おっ…と、」
只今不在、鍵がかかっています。
角のない文字でそう綴られた看板がドアノブのところにかかっている。
端の方にはウサギのデフォルメされたキャラクター。
「今日は先客さんがおられますか……」
耳を澄ますと聞こえる、年季の入ったベッドが軋む音。
時折上がる女の高い声に、男の宥めるような声。
つまりはそういうこと。