先輩、これって恋ですか?


「───あ。春香ちゃん、笑ってる」


二人の視線が恥ずかしくて顔を隠すと、「山ちゃんは春香ちゃんの笑顔見んのダメ」と言って先生からわたしが見えないように立ち塞がる。


「───ははっ」

「何だよ、山ちゃん」


笑いながら前髪を搔き上げる先生。


「いやぁ、青春だなーと思ってさ」


なにが青春なんだろう…?

首を傾げると、それに気づいた先生がわたしの方へと歩いて来て、肩にポンッと手がのった。



「───春香ちゃんも、先輩を見習ってしっかり青春するんだぞ?」


耳元近くでそう呟かれた。


………え?

今、“春香ちゃん”て呼んだ…?


「ちょ、山ちゃん!? 今、春香ちゃんて呼んだよね? それはまじで怒るよ?」

「べつに久遠、彼氏じゃねぇじゃん」

「そ、れは そうだけど…! つぅか、山ちゃんどさくさに紛れて、なに肩触ってんの!」
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