扉の向こうにいる彼

「おい!大丈夫か?」

振り向くとなんと、景吾先生。


「せん、せ。」

「上原!なにやってんだこんなとこで。」


覚えててくれたんだ。なんて思っていると抱き抱えられた。

「えっ、景吾先生?」

「うるさいだまれ」優しいイメージのある先生はとても怖かった。


保健室につれていかれ、ベッドに寝かせられた。

聴診をして血圧を測られた。

手首を押さえられて脈を測られる。

「上原?ほら酸素」と酸素マスクをつけてくれた。


酸素を吸った瞬間一気に動悸が治まる気がした。

「心不全一歩手前!なんで保健室こない?おれだからか?」

先生に理由を当てられた。





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