Seven...KOKI


騒ぐ俺の頭を叩いた。



「アシスタントくらいならどうにか
なるでしょ?
あたしが言っといてあげるから
あんたは今すぐ宮さんのとこに
行きなさい」



「何でですかっ!?」



「いい?1度しか言わないからね?」



香奈さんはさっきより俺に近より、
さっきより小さな声で話し始めた。



「雪ちゃんは宮さんにおどされてるの」



「おどされてる?」



「高嶋と婚約しないと光輝からカメラを
奪うって」



え?



「雪ちゃんがうちに来た時あったでしょ?
あんたにお別れしに」



「あ…はい」



「その時に聞いたの。
雪ちゃんが決めたことならしょうがないし
光輝からカメラを奪うなんて雪ちゃんには
耐えられないのはあたしにだって分かる。
そう思ったからあたしは光輝に
言わなかった。
でもそのせいで光輝がこんなに荒れるなら
もう黙ってられない」



「奪うって…」



権力ってやつ?



「そこまでして婚約させる理由なんて
知らないし知りたいとも思わない。
でも雪ちゃんがほんとに好きなのは
あんたでしょ?」


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