【母子恋愛】かあさんの唄
第8話
8月16日のことでありました。

ところかわりまして、JR高松駅の近くにある全日空クレメントホテルにて…

ゆうとさんの幼なじみのひろみさんがマレーシアでの長期出張を終えて帰国をした婚約者の男性と挙式披露宴を挙げる日でありました。

挙式は、とごこおりなく無事に終わりました。

親族紹介のあとは、お待ちかねの結婚披露宴でありました。

ゆうとさんは、結婚披露宴の司会を頼まれていたので、きんちょうをしていました。

そんな時でありました。

ひろみさんと結婚をする新郎さんが、ひろみさんに会社をやめることができなくなった、クリーニング屋さんを手伝うことができなくなったと言うていたので、新婦の控え室で大ゲンカになってしまいました。

「会社をやめることができないって…結婚をしたら実家のクリーニング屋さんを手伝うのはウソだったと聞いたから、ものすごく怒っているのよ!!」
「うそなんかはついていないよぉ!!会社から急に転勤の辞令が下りたのだよぉ…」
「それどう言うことなのかをアタシに説明してよ!!」
「会社からシンガポールの駐在事務所へ転勤の辞令が下りたのだよぉ…駐在員のAさんのお父さんがのういっけつで倒れたのだよ…Aさんは、お父さんの介護をするために会社をやめることになったのだよ…Aさんの代わりに入ってくれと言われたのだよ…」
「信用できないわ!!アタシは思いきりあきれているのよ!!あんたの会社の人がどーしてもどーしてもと言うから、アタシは仕方なくあんたとお見合いをして結婚すると言うたのよ!!あんたみたいなウソつきオオカミよりも、好きな人と結婚する方がよかったわよ!!婚姻関係は即破棄するから…そして、あんたとあんたとグルになっていた会社のバカ上司を相手取って、3億円の損害賠償請求の裁判起こすから、覚悟しておきなさいよロクデナシ!!」

ひろみさんは、新郎さんをバトウして部屋に置かれていた物を投げつけて、あかんべーをしたあと、白のウェディングドレス姿でホテルから逃げだして行きました。

ひろみさんがホテルから飛び出してしまったので、披露宴会場は大騒ぎになっていました。

ひろみさんからきつい暴力を受けてしまった新郎さんは『結婚なんかやめてやる!!死んでやる!!』とわめきちらしながら暴れていた…

披露宴は、ひろみさんが新郎さんに暴力をふるったことが原因で中止になってしまいました。

ひろみさんは、ウェディングドレス姿のままサンポート高松の公園内にある緑地に座り込んで泣いていました。

ゆうとさんは、ひろみさんをおいかけて公園に行きました。

ゆうとさんは、ひろみさんにどういうわけなのかを聞いてみた…

ひろみさんは、ゆうとさんに泣きながら新郎さんとの婚姻関係を破棄すると言うていた…

「婚姻関係を破棄する?」
「裏切られたのよ!!結婚をしたら実家のクリーニング屋さんを手伝うのはウソだったのよ…」
「えっ?どうしてなの?」
「会社から転勤の辞令が下りたからって…転勤の辞令をだしに使ったのよ!!」
「それはホンマのことなのか?」
「本当のことよ!!聞き違いなんかじゃないわ!!」
「ひろみ。」
「アタシね!!本当のことを言うと…ゆうとのことが好きなの!!」
「ひろみ。」
「アタシは、ゆうとのことが好きよ!!大好き!!愛しているわ!!ねえゆうと、ゆうとはどうなのよ!?ゆうと!!ねえゆうと!!」

この時、ひろみさんはゆうとさんのことが好きであることを打ち明けました。

ゆうとさんはこの時、どうすればよいのか分からなくなっていました。

ひろみさんかアタシか…

どちらが好きなのかと言うことで…

ゆうとさんは、困り果てているみたいだわ…
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