ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活


『あ、あの、あたし、、、その、あの・・・』

「ん?」


彼の頭の中で
あの時のことを想い出しているのかどうか定かではないのに
つい慌ててしまって、何を言ったらいいのかわからない状態。



『だから、その・・・』

「・・・・・・・・・・」

そんな私をナオフミさんはじっと見つめ続けている。


そんな瞳で見つめられると
“抱かれる覚悟” に対して動揺している自分の姿を見透かされているように感じてしまう


“抱かれる覚悟”・・・・ないことはない
けれども最近は
白川さんのことに集中し過ぎて、頭の片隅に置き去り状態だった


でも、手術を頑張った白川さん
彼女を傍で支え、これからも支え続けると誓った彼女の旦那さん
そして
彼女らをしっかりと守り続けようとするナオフミさん

彼らのおかげで
私も前に進む勇気を貰った

何があっても
ナオフミさんと一緒に乗り越えよう
ダイスキな彼と一緒に・・・・




グイッ!!!!!




「伶菜?!!!」

『ナオフミさん、一緒に来て。』


私の行動までは想像していなかったのか
私に手首を掴まれたナオフミさんはややバランスを崩しかけ、驚きの声を上げた。

それにも怯むことなく私はナオフミさんを面談室から引っ張り出す。
おそらく院内で他人にでくわすことが一番少ないであろう
あの場所に向かって・・・・
私は覚悟とヒミツを胸の中に抱えながら彼の手を引いた。

私は彼の手を強くつよく引いて
とうとう歩き始めた。



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