ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
Reina's  eye ケース19:関係者以外タチイリ禁止



【Reina's  eye ケース19:関係者以外タチイリ禁止 】



白川さんの旦那さんへの説明に立ち会った後。
意を決して、ナオフミさんの手を引き、資料室へ向った私。

白川さんのカウンセリングを通じて
未来に向かって前に進む勇気と覚悟が得られ、“ナオフミさんからの宿題”の意味がわかり始めた私は

“もう私は大丈夫”
“早くこの気持ちを知って欲しい”
そして
“早く抱きしめて欲しい”

それらを彼にいち早く伝えたいという気持ちでいっぱいだった。


資料室の奥にある・・・関係者以外立ち入り禁止ゾーン。

この前、白川さんの病気についてこの資料室で資料を探していた際に、
staff onlyの掲示を見逃してうっかり入ってしまった場所。
それなのに関係者らしき人は見当たらなくて。


ナオフミさんに自分の気持ちをいち早く伝えたいという私は
この病院内であまりここへやってくる人は少ないであろうこの場所に彼を引き連れてきてしまった。


そして伝えた。
宿題を終えた今、抱きしめられる覚悟があることを。

でも、こんな私の様子を感じ取っていなかったのか
ナオフミさんは手術後間もなかったせいか
私の肩にもたれかかってうとうとし始めた。

手術後というほっとした状態だからその反応も当然
どうせなら首が痛くなりそうな肩よりも膝枕のほうがいいと思って
彼に膝枕をしてあげた。

膝枕状態で眠っている彼の顔をまじまじと見て
彼の傍にいるが自分でいいのか不安になったりもしたけれど
彼に穏やかな時間をもたらしてあげられる唯一の人になりたい
誰になんと言われようと

『それでも、やっぱり私はアナタがいい・・・・です。』

そう思わずにはいられなかった私は
穏やかな表情で眠っている彼の唇をそっと奪った。


そして

『ダイスキ、、、ダイスキ、、、、ダイスキ!!!』

自然と口にしてしまった彼への想い。


そんな中、鳴ってしまう彼のPHS着信音。
眠っている彼を起こしたくないという一心で
彼に断りもなくPHSのストラップを引っ張り通話ボタンを押した。
そして通話相手を確認する前に、ナオフミさんが電話に出られないことを伝えた。



「えっ?伶菜ちゃん??」


受話器から聴こえてくるお馴染みの声。
産科看護師長の福本さんだった。




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