ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
Reina's  eye ケース6:パートナーというプライド



【Reina's  eye ケース6:パートナーというプライド 】




「わかった・・・とりあえず、行く、、、から。」


そう言いながらナオフミさんは親指で私の目に溜まって溢れそうになっていた涙をそっと拭ってから行ってしまった。


その後ろ姿を直視できない相変わらずな自分にがっかりせずにはいられなくて。
再び“ひとりぼっち”になってしまうようなそんな気分にさせられてしまいそうで。


自立する
強くなる
そう思ってここまで頑張ってきたのに

そんな気分になってしまうなんて
全然成長してない、ワタシ・・・・




朝8時半すぎの管理棟監査部門面談室前の廊下。
通りかかる人達の視線を痛いほど感じながらも私はその場にしゃがみ込まずにはいられなかった。


前田先生が起こしてしまった事件による動揺
森村先生が面談室に飛び込んで来て私を庇ってくれたことによる動揺
行き交う人達の中でナオフミさんに抱き締められてしまったことによる動揺

いろんな動揺までも私のココロの中でぐちゃぐちゃに入り混じってしまって。
自分で自分のココロをどうしようもできなくなっていた。




「高梨さん、ちょっといいかしら?」

その声がするほうを見上げるとそこには直属の上司の早川室長が立っていた



「本当は勤務時間中だけど・・・・ちょっとサボってここでちょっと飲まない?缶コーヒーだけど。」

彼女に手招きされ連れていかれたのは自動販売機のある休憩エリア。


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