星の数より多く、君に愛を伝えたい。

エピローグ

【エピローグ】


「おかあさーん！」



「おかあさーん！」



星太(せいた)と美歌(みか)が、走ってきた。



「はぁい？」



「おほしさまがきれいなんだよ！」



「キラキラしてるの！」



わたしは星太と美歌の小さな背中を追って、ベランダに出る。



「本当だわ、綺麗ねぇ」



もう、高校を卒業してから10年以上も経っている。
高校を卒業して、大学を卒業して、そして今では5歳の息子と4歳の娘をもうけた。


それにしても1年、2年があんなに平凡だったというのに、高校生最後の生活が、あんなに濃い1年になると思わなかった。


あんなにいろいろな人と巡り合い、いろいろなことが起きる。


当時は大変だったし、たくさん悩んだけれど高校3年生の生活は良しも悪しも出来事の多いものだったなと大人になって振り返ったりもする。


あの時、一緒だった真帆、莉音、花乃もそれぞれ結婚して幸せそうに暮らしている。