星の数より多く、君に愛を伝えたい。

「輝美!」



放課後、いつメンに校舎裏の方に来るよう呼ばれたので行ってみると、真帆がいきなり、わたしに詰め寄ってきた。



「真帆……?」



「どういうこと!?」



「え」



「真帆、輝美にそんなに怒らなくても……」



莉音が、真帆をなだめてるけど、真帆は何をそんなに怒っているんだろう。



「みんなは何も思わないの? 輝美は、隠し事してたのよっ!」



隠し事?
わたし、何かみんなに嘘をついた覚えはない。
いや、強いて言うなら1つだけあるけど、まさか……。



「わたし、隠し事なんて……」



「してないっていうの?」



「してない」



「じゃあ、お父さんとお母さんは?」



「え?」



「お父さんとお母さんは生きてるのかってこと。さあ、どうなの。お父さんとお母さんは生きているの、既に亡くなっているの?」



そ、そんな……。



「……なんで聞くの?」



「いい加減理解しなよ。松岡と話してたところ、聞こえていたっていうのことを」



「松岡、くんと……?」



「輝美。本当な訳? お父さんとお母さん、既に亡くなっているっていうことは」



真帆の質問に、わたしの目の前は真っ暗になった。




< 36 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop