Sync.〜会社の同期に愛されすぎています〜
会社に出勤していよいよ新人研修がスタートする。俺は一番に彼女の姿を見つけて目があうと彼女は微笑んだ。
その姿に俺は昨日の出来事が夢じゃなかったのだと安心する。
「あの人だよね・・・」
「うん・・・多分そう・・・社長令嬢って感じだよね」
俺の隣でこそこそと話す女子たちの会話が耳に入る。
「じゃあ、これ君たちの名札ね。しっかり首にかけて名前覚えてもらってね」と指導係の先輩が俺たちに名札を手渡していく。
(そうだ、あの女の名前見とかなきゃ)
金城心春と刻まれた名札に俺は思わず立ちくらみがした。
(おいおい、どうしよう・・・社長の娘抱いちまった・・・・)
休憩時間になると一目散に、金城心春を呼び止めた。彼女は笑顔で「昨日はどうも」というので俺はその勢いがひるんでしまう。どうしてこんなにも平然としていられるのだろう。
「いや、その昨日は勢いでごめん。こういう中途半端な関係は俺あまり良くないからさ・・・・その・・・」
「やっぱり真面目~~~~責任とって付き合うみたいな?」
俺はこくりとうなづいた。
「別に付き合ってなくても良くない?したいときにすれば」
「は?」
俺の返答を待つ前に、喫煙室へと消えていった。
俺のリズムがどんどんかき乱されていく。
俺はタバコが苦手なので喫煙室まで追いかけることはしたくなかったが、喫煙室はガラス張りになっており中の様子が見える。金城心春は、男子たちと楽しそうに話をしている。
(なるほどね、俺だけじゃないんだ・・・)
鎖骨のキスマークが脳内にちらついて、イライラする。
俺の彼女になったわけじゃないのに、どうしてこんなに支配したくなるのだろうかと疑問に思うぐらい不思議な女だった。時折、俺の憧れの金城要が見え隠れする気がした。だから、こんなにも惹かれてしまうのだろうか。
本当に、彼女は気まぐれでそれから三日後くらいに俺の部屋に突然訪れた。
でも、次の日の早朝にまた帰っていく。彼女のいう通り「したい時にする関係」が気付いたら半年続いていた。
「逢坂くんって彼女いるの?」
おそらく勇気を出して話しかけてくれたのだろう、同期の女子社員が頬を赤らめながら俺に問う。
この時点で俺に好意があるということは自惚れかもしれないがわかってしまった。俺も決して鈍感ではない。
「いないよ。」
「そうなんだ。じゃあ今日一緒に飲みに行きませんか?」
と上目遣いで誘う。いい加減俺も彼女が欲しいところだった。気まぐれな心春に振り回されてばかりだし、仕事は慣れないことばかりで疲れるし、こういうふわふわしていて虫も殺せなさそうな、尽くしてくれそうな女の子に癒されるのはいいかもしれない。返事をしようとすると、心春がその間に割り入るように入ってきた。
「ごめん・・・今日、私と予定あるんだよね」
(は???)
「おいおい、どういうことだよ」
「え?私たち付き合ってるんじゃなかったの?」
俺は、頭の中に大きなハテナマークを浮かべる。
「だって、お前彼氏いるだろう?キスマークあったし」
「は?いないけど・・・そのキスマークつけたの元彼だし、超前の話なんだけど・・・・」
「なんだそれ・・・やりたい時にやればいいっていってたじゃん。」
「だって、あの女と話してるの嫌だったから、あ、私は蓮のことが好きなんだな~~と思って」
俺は、思わず腹を抱えて笑った。
「変な女」
こんな女に振りまわれるのも悪くないと思ってしまう自分が怖い。
蟻地獄のように吸い寄せられて出られない。
こんな恋をしたのは後にも先にも初めてだった。
心春は、とにかく仕事のできる女で英語はペラペラで同期の中でも別格だった。
俺も、彼女に触発されてメキメキと結果を出していった。とても良い関係だった。
依存することなく、お互いを高め合っていけて体の相性もいい俺たちの関係は誰にも好評することなくひっそりと続いていた。
その姿に俺は昨日の出来事が夢じゃなかったのだと安心する。
「あの人だよね・・・」
「うん・・・多分そう・・・社長令嬢って感じだよね」
俺の隣でこそこそと話す女子たちの会話が耳に入る。
「じゃあ、これ君たちの名札ね。しっかり首にかけて名前覚えてもらってね」と指導係の先輩が俺たちに名札を手渡していく。
(そうだ、あの女の名前見とかなきゃ)
金城心春と刻まれた名札に俺は思わず立ちくらみがした。
(おいおい、どうしよう・・・社長の娘抱いちまった・・・・)
休憩時間になると一目散に、金城心春を呼び止めた。彼女は笑顔で「昨日はどうも」というので俺はその勢いがひるんでしまう。どうしてこんなにも平然としていられるのだろう。
「いや、その昨日は勢いでごめん。こういう中途半端な関係は俺あまり良くないからさ・・・・その・・・」
「やっぱり真面目~~~~責任とって付き合うみたいな?」
俺はこくりとうなづいた。
「別に付き合ってなくても良くない?したいときにすれば」
「は?」
俺の返答を待つ前に、喫煙室へと消えていった。
俺のリズムがどんどんかき乱されていく。
俺はタバコが苦手なので喫煙室まで追いかけることはしたくなかったが、喫煙室はガラス張りになっており中の様子が見える。金城心春は、男子たちと楽しそうに話をしている。
(なるほどね、俺だけじゃないんだ・・・)
鎖骨のキスマークが脳内にちらついて、イライラする。
俺の彼女になったわけじゃないのに、どうしてこんなに支配したくなるのだろうかと疑問に思うぐらい不思議な女だった。時折、俺の憧れの金城要が見え隠れする気がした。だから、こんなにも惹かれてしまうのだろうか。
本当に、彼女は気まぐれでそれから三日後くらいに俺の部屋に突然訪れた。
でも、次の日の早朝にまた帰っていく。彼女のいう通り「したい時にする関係」が気付いたら半年続いていた。
「逢坂くんって彼女いるの?」
おそらく勇気を出して話しかけてくれたのだろう、同期の女子社員が頬を赤らめながら俺に問う。
この時点で俺に好意があるということは自惚れかもしれないがわかってしまった。俺も決して鈍感ではない。
「いないよ。」
「そうなんだ。じゃあ今日一緒に飲みに行きませんか?」
と上目遣いで誘う。いい加減俺も彼女が欲しいところだった。気まぐれな心春に振り回されてばかりだし、仕事は慣れないことばかりで疲れるし、こういうふわふわしていて虫も殺せなさそうな、尽くしてくれそうな女の子に癒されるのはいいかもしれない。返事をしようとすると、心春がその間に割り入るように入ってきた。
「ごめん・・・今日、私と予定あるんだよね」
(は???)
「おいおい、どういうことだよ」
「え?私たち付き合ってるんじゃなかったの?」
俺は、頭の中に大きなハテナマークを浮かべる。
「だって、お前彼氏いるだろう?キスマークあったし」
「は?いないけど・・・そのキスマークつけたの元彼だし、超前の話なんだけど・・・・」
「なんだそれ・・・やりたい時にやればいいっていってたじゃん。」
「だって、あの女と話してるの嫌だったから、あ、私は蓮のことが好きなんだな~~と思って」
俺は、思わず腹を抱えて笑った。
「変な女」
こんな女に振りまわれるのも悪くないと思ってしまう自分が怖い。
蟻地獄のように吸い寄せられて出られない。
こんな恋をしたのは後にも先にも初めてだった。
心春は、とにかく仕事のできる女で英語はペラペラで同期の中でも別格だった。
俺も、彼女に触発されてメキメキと結果を出していった。とても良い関係だった。
依存することなく、お互いを高め合っていけて体の相性もいい俺たちの関係は誰にも好評することなくひっそりと続いていた。