不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「ふーん。
そんな態度とるんだ俺に」

腕を組んでニヤつく片瀬さんにイラついていた俺は本来の目的を思い出して、再度深いため息をつき諦めて頭を下げた。

「蓮見さん…です。

お願いします。
彼女と少しでも接点もちたいんで、社員駐車場の場所俺と代わってください。
お願いします」

下げた頭を上から片瀬さんがわしゃわしゃと撫でまわす。

「わかった、わかった。
いいよ、代わってやる。

彼女、ほんとピュアで癒されるよな。

可愛いくてついついかまいたくなるタイプなんだよなぁ、あーいう子


片瀬さんの言葉に眉間におもいきりしわをよせて睨み付ける。

この人はどこまで冗談でどこまで本気なのかいまだによくわからない。

高校からの彼女と同棲しているが、片瀬さんが女の子とよく遊んでいるのも知っている。

大事な彼女がいるくせに、女に対していいかげんな片瀬さんは唯一尊敬できない部分だ。

そんな片瀬さんの毒牙に蓮見さんをかけたくなかった。

早く俺のものにしたい…。

やきもきしながら毎日蓮見さんと仲良くする片瀬さんを横目でみながら、接触できるチャンスはある日突然訪れてくれた。

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