不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「はぁ」

深いため息をつき、苦笑いした香田さんは私を力いっぱい抱き締めて、深くて長いとろけるような甘いキスをした。
私の頭の中は一瞬で真っ白になり体の力が抜け香田さんにもたれかかる

「明莉、今後その学生時代に仕入れた知識は実践禁止!

ったく、見た目と行動のギャップに俺の身がもたない。

俺がこれからゆっくり教えていくから今日はここまでで我慢しろ」

私は小さく首をふって背中に回した手に力をいれた。

「私…蓮司とちゃんとした恋人同士になりたい。

蓮司を私だけのものにしたいの…」

「ったく、まだ俺を煽るのかよ…」

ベッドにそっと私を押し倒した香田さんは困ったように笑いすっと目を細めた。

「ったく、途中で嫌だって言ってもやめてあげられないからな。

明莉…体の関係がなくったって俺たちはちゃんとした恋人同士だからな。  それに、俺は明莉だけのものだし、明莉は俺のものだから」

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