不機嫌な彼と恋のマジックドライビング

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翌朝、電車で通勤した私は、会社まで歩いていると後ろから軽くクラクションを鳴らされて、目の前に車が停車した。

「おはよう蓮見ちゃん。
今日はどうしたの？
車じゃないんだ。会社まで乗ってくきなよ」

片瀬さんがにこりと笑い、助手席のドアを開けた。
一瞬迷ったが、断るのも失礼かと思い

「失礼します」

と助手席に乗った。
香田さんまた不機嫌になるかな…そう思うとうつむいて黙ってしまう。

そんな私の考えなんて、やっぱり片瀬さんには駄々もれみたいで

「アイツならきにすんな。
いつまでもぐずぐず見てるだけのアイツが悪い。少しはヤキモチやけばいいんだよ」

とくすりと笑う。

「それに、昨日の蓮見ちゃんの可愛いコスプレ、全部アイツにメールしといたから。
俺の携帯データ削除しろって騒いでたけど誰が消すかよ。ねぇ、蓮見ちゃん」

そんな風に爽やかイケメンスマイルを向けられて、香田さんに申し訳ないと思いながらも隣のイケメンに私はドキドキして相変わらず顔が赤くなる。