クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を

真依の後を追いかけようと指輪を握りしめたまま草原の斜面を上ろうとするが雨水で濡れていてつるつると何度も滑り落ちる潤。


くそっ!くそっー!くそっー!


潤が大きな声で真依の名前を叫ぶが真依は振り返らない。


なんでなんだよー、何、今日はあんなに機嫌が悪いんだよ……。


真依、真依、真依──!


何が、いったい、あったんだよ……。


俺に、──教えて欲しい……。

< 61 / 108 >

この作品をシェア

pagetop