あたしを知らないキミへ
「今までありがとう。協力してくれて。今日からはもう大丈夫だから」

あーー、あたし今ちゃんと笑えてんのかな?


「恵美加のバカ!」

「・・」

「めでたい話?本当は、そんなこと思ってもいないくせに!なんでよ・・なんで強がるの?泣きたいなら泣きなよ!協力してくれてありがとうとか、今日からはもう大丈夫とか・・。そんな作り笑い見ていて辛いよ!」

涙目になりながら朋美は、必死であたしにそう訴えたんだ。
やっぱり朋美には、何もかもバレてたんだな。
朋美の声に教室でお昼ご飯を食べていた数人の生徒が、あたし達の方を見た。

でも、この時のあたし達には、周りなんてどうでもよかったんだ。
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