あたしを知らないキミへ
ワンワン‼

サキの頭を撫でた後、あたしは部屋に向かった。
一気に疲れが溢れ出してきて、鞄がそのまま肩から滑り落ちた。

そして、あたしもそのまま床に座る。

ふと、目を瞑った矢先に、今日のお昼の光景がフラッシュバックされた。
なんだろう・・。
色んな感情があたしの中で入り乱れていく。

朋美から聞いた言葉、一つ一つが頭の中で蘇ってきた。
そして、胸が・・チクリ・・。ううん・・。
そんなもんじゃない。

言葉にできないほどの胸の痛みがあたしを襲った。
一人になったからなのか、お昼の時よりもすごく苦しくなった。
それに答えるように、あたしの目から溢れんばかりの涙が零れ落ちてきた。
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