あたしを知らないキミへ
多分、どこかで彼女がいるって分かってはいたけど、それは朋美に言われただけであって、実際には自分の目で見ていないから、都合のいいように自分で解釈していたのかもしれない。

今日も実際、アイツと美麗先輩が一緒にいるところを見かけたわけじゃない。
でも、美麗先輩の着信から着信の終わりまでが全てを物語っていた。

あの着信には、アイツと美麗先輩の2人を繋ぐものが確実にあったんだ。
だからかもしれない。

こんなに胸が苦しいのは・・。


ちゃんと自分で、アイツと美麗先輩が付き合っていることを証明したんだ。


不思議とこの時涙は出てこなかった。

ただただ苦しくて辛かった。
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