あたしを知らないキミへ
「仲のいい、お互い信頼し合っているからこそ、時にはぶつかる時だってあるのよ。そういった経験も、とっても大切で改めて友情の大きさがどれだけ大きなものなのか分かるものよ」
そう言って、優しく微笑んだお母さん。
「これからも朋美のこと、よろしくね。そして、朋美とお友達になってくれて本当にありがとう」
そして、朋美のお母さんはあたしに頭を下げたんだ。
「朋美があたしの親友で本当に良かったです。あたしの自慢の親友です」
「ありがとう」
朋美のお母さんと、こんなに長く話をしたのは初めてだった。
朋美のように、どこか朋美のお母さんは子供っぽいような、人懐っこい人だけど、こういった場面では、ちゃんと「母親の顔」になるんだと改めて実感した。
それからしばらくあたしは、朋美のお母さんと何気ない話をしていた。