フレテフレテ enter into




「朝ごはん、一緒に食べたくて。昨日スーパーで美味しそうな鮭見つけたのよ。今焼けたから食べようよ。」






鮭に卵焼き、自家製漬物に、きんぴらごぼう、庭で育てたミニトマトにお豆腐と油あげのお味噌汁。
斗真が大好きな朝ごはんメニューをダイニングテーブルへ運ぶ。

斗真はストライプのシャツのボタンを締めてネクタイとジャケットをソファーに置いて自分の席へ座った。







2人でいただきますをして、ご飯を食べる。
何でもない平凡だけど幸せを噛みしめる。








「悪いな、まだ7時前なのに。」





斗真は私の目も見ずにご飯を食べながら話しかけてきた。




「なんで?気にしないでよ。私の勝手なんだから。」








会話はそこで途切れた。

あとは黙々とご飯を食べた。

本当は斗真に話したい。
今日の予定とか、夕飯は何食べたいとか。
だけどあんまり斗真は話しかけてきてほしくなさそうで…


仕方ないよね。
7時になったらまた話せるよね。
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