ツンデレ娘とヘタレ男は気付かない
圭太視点



「………………………………なんだけどいい?」



全然話が入ってこない




「圭太くん?」


「ん?」


「今の話聞いてた?」



「ご、ごめん
全然聞いてなかった」




「もう、じゃあもう一度言うね?」


あっ、いまの可愛かったな




「今度の中間テスト、化学のわからない部分があるから一緒に勉強しよ?」



「うん………………うん?」


「本当?ありがとう!!
じゃあ、明日市民図書館でね!」




何かいまテスト勉強の約束された気がするんだけど、夢じゃないよね?





ど、どうしよう、、、、



急に緊張してきた






何を緊張する必要がある、ただの勉強会だ






いままでだって、たっくんたちと何回もテスト勉強してきたじゃないか





でも、女子と勉強するのは初めてだな



やっぱり、緊張してきた……



そういえば人数を聞いてなかったな




もしかして二人きり!?



いや、さすがに二人きりはないでしょ〜



浮かれるのも大概にしとかないとね




でも、もし二人きりならどうする?




いやどうもしないでしょー、ただの勉強会だし



そうだよなー

いや、でも……………………






「お兄ちゃん、気持ち悪っ」




《こうして、一日中自問自答する圭太であった》
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